日記

会社員の女

200517 かっぱ探し

この街のどこかにかっぱがいる。

 

そんな情報を入手したわれわれかっぱ調査団(1人)は、休日の重い腰を上げてかっぱ捜索に繰り出したのだった。

 

というのは半分以上本当で、とりあえず要で急な外出の流れで、住む街のどこかにあると誰かから聞いたかっぱの像を探してみた。すぐあった。手に花を持たせられていた。かわいかった。

 

要で急な外出の流れで、かっぱを探し、家にあったけどなにを撮ったのかもう覚えていない使用済み写ルンですを現像に出し、書店に寄る。

 

駅前広場には歌う人もいて、書店の中にもそこそこ人がいた。

 

その光景に「たるんでいるな」と思いながら、わたしも一緒だぜって思い直す。要で急な外出という大義を従えて、不要不急な用事を済ませてしまった。写ルンですなんていつ現像してもいいのに。時間がないような顔をしてしまった。ばかやろう。

 

少年アヤちゃんの新刊が並んでいた。anccoさんの装画が可愛くてすぐレジへ…と思ったけど、友人に勧められた小説があったな、と思い出してリターン。その文庫本があったので一緒に購入する。ジャケ買いでもう一冊。ここは予算という概念があやふやになるように磁場が狂った場所なんだ。

 

ウキウキ気分で帰りしな、ローソンへ。1時間半ほど歩いていたので、喉が乾いていた。マチカフェのアイスミルクティーは水のように飲めておいしい。砂糖類は入れない派閥である。もう少し暑くなると、このアイスミルクティーはもっとおいしくなる。

 

このローソンの店員さんには同世代か少し若いくらいの男性が多くって、その中にいつもお得な情報をさらっと教えてくれる背の高い人がいる。世間話こそしないけど、ひさびさに寄ったらその人がレジをしていて、元気そうでよかったなと思いながら会計を済ませる。

 

家に帰って、映画を1本。

寝ても覚めても』、主人公の女性の気持ちがいまいちわからないことに加え、2役担当する東出さんの声や関西弁や眉毛が気になってしまって集中ができなかった。

 

ざっくり、思春期にしかできないような人生最大風速の恋愛と、相手と思いやって関係性を作る恋愛について、だったかな…。

純化すると「想い続けてしまうあの人」と「想ってくれるこの人」との恋愛譚にも見えそうだったけど、その対立軸を置いてしまうと映画『勝手にふるえてろ』の方が見事だった気がする。

 

坂元裕二の本『往復書簡 初恋と不倫』で、思春期のめちゃくちゃな恋愛について書かれていたのを思い出す。あのとき、人生のピークともいえる速さと爆発力のある気持ちを知ってしまった人は(わたしもそうである)、亡霊のようにその恋を見続けるのだろうか。往復書簡…では、些細な言動に宿り続けるあの人、って感じで書かれていたっけ。

 

かつての好きな人が変わり、わたしも変われば、人生最大風速の気持ちは記録的な意味で残るだけなのかも、そしてそれでいいや。と、折り合いをつけてみてたけど、まぁその記憶とともに生きてみてもいいよね。そんくらいのことを思いました。